【書評】「愛する」ってどういうこと?フロムが教えてくれる、本当の愛のカタチ
「愛」って、なんだかフワフワしていて、つかみどころのないものだと思っていませんか? 運命の人に出会えたら、自然と湧き上がってくる感情。そんな風に考えている人も多いかもしれません。 でも、もし「愛はスキルであり、学ぶことができる技術なんだよ」と言われたら、どう思いますか? 今回ご紹介するエーリヒ・フロムの「愛するということ」は、そんな私たちの「愛」に対する思い込みを、優しく、そして根本から覆してくれる一冊です。 ## 愛は「落ちる」ものじゃなく、「育てる」もの 多くの人が、愛とは「恋に落ちる」という言葉の通り、ある日突然訪れる奇跡のようなものだと考えています。でもフロムは、それは大きな誤解だと言います。 彼によれば、愛とは、ピアノの弾き方やプログラミングを学ぶのと同じように、意識的に学び、練習し、育てていく「技術」。そして、私たちが愛を求める根本的な理由は、誰もが心の奥底に抱えている「孤独」から抜け出したい、という切実な願いにあるのだそうです。 誰かとつながりたい、一人でいたくない。その寂しさを本当に癒してくれる唯一の方法が、「愛する」という技術を身につけることだったなんて、なんだか目の前が明るくなるような気がしませんか? ## あなたの愛は大丈夫?心を育む6つのヒント では、その「愛する技術」とは、具体的にどんなものなのでしょうか。この本では、愛を構成する大切な要素がいくつか紹介されています。 1. **見返りを求めず、与えること** お母さんが赤ちゃんにミルクをあげる時、「後で何かお返ししてね」なんて考えませんよね。与えることそのものが、何にも代えがたい喜びである状態。それが愛の基本です。「これをしたら、相手はどう思うかな?」なんて損得を考えてしまうのは、まだ本当の愛ではないのかもしれません。 2. **自分から、まず与えること** 愛されるのを待っているだけでは、愛は始まりません。たとえ「受け取ってもらえなかったらどうしよう…」という不安があったとしても、自分から先に相手に心を注ぐ勇気。その一歩が、愛の関係を築くためのスタートラインです。 3. **ダメな部分も、丸ごと受け入れること** 相手の素敵なところだけを好きになるのは、実は簡単なこと。でも、本当の愛は、その人の欠点や弱さ、ダメな部分も含め...