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【書評】やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学【ハイディ・グラント・ハルバーソン】

「今年こそは、絶対に目標を達成するぞ!」 そう固く誓ったはずなのに、気づけばいつも通りの毎日…。私には、そんな挫折の経験が山ほどあります。「やっぱり、自分には才能がないのかな…」と落ち込んでいた時に出会ったのが、この「やり抜く人の9つの習慣」でした。 コロンビア大学の社会心理学者である著者は、目標を達成できるかどうかは、才能や根性の問題ではない、と断言します。成功する人たちには、共通する「思考」や「行動」のパターン、すなわち「習慣」があるというのです。 この本を読んで、私にも「やり抜く力」を身につけられるかもしれない、と大きな希望が湧いてきました。今回は、本書で紹介されている9つの習慣の中から、特に私の心に響いたものをいくつかご紹介します。 ## 1. 目標は「具体的」に立てる まず基本ですが、これができていない人が意外と多いのではないでしょうか。「痩せたい」ではなく「3キロ痩せる」。「英語が話せるようになりたい」ではなく「TOEICで800点を取る」。このように、目標を具体的な数字に落とし込むことで、やるべきことが明確になり、モチベーションが維持しやすくなります。 ## 2. 「いつ、何をやるか」を事前に決めておく これが、私が最も「なるほど!」と思った習慣です。「if-thenプランニング」と呼ばれるこの方法は、「もし(if)こうなったら、その時(then)こうする」というルールを、あらかじめ決めておくというもの。 例えば、「もし(if)朝10時になったら、その時(then)机に向かって勉強を始める」と決めておくだけで、行動できる確率が2倍から3倍にも跳ね上がるそうです。「やる気が出たらやろう」では、永遠にその時はやってきません。行動を「仕組み化」してしまうことが、何よりも重要なのです。 ## 3. 「現実的」な楽観主義者になる 「自分なら絶対にできる!」と信じることは大切ですが、それだけでは不十分だと本書は言います。大切なのは、「目標は達成できると信じつつも、その道のりは決して簡単ではない」と理解している「現実的な」楽観主義です。 困難や障害を予測しておくことで、いざ壁にぶつかった時も、慌てず、冷静に対処することができます。「きっと何とかなるさ」という根拠のない楽観は、挫折への入り口なのです。 ## 4. 「成長ゴール」を設定する 目...

【書評】自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術【下園荘太】

「疲れているけど、周りはもっと頑張っているから、自分も頑張らないと…」 真面目な人ほど、そうやって自分を追い込んでしまいがちです。私自身、知らず知らずのうちに無理を重ねて、心と体が悲鳴を上げていた経験があります。 そんな時に出会ったのが、元自衛隊のメンタル教官である下園荘太さんの著書「心の疲れをとる技術」でした。この本は、「無理をしてはいけない」という、シンプルでありながら、私たちが忘れがちな最も重要なことを、力強く教えてくれます。 ## あなたは「無理」をしていませんか? 心が壊れる前のサイン 本書によれば、人間は道具と同じで、無理に力を加え続けると壊れてしまうと言います。そして、その「壊れた」状態が、うつ病や、最悪の場合、自殺という形で現れるのです。 怖いのは、多くの人が「自分は無理をしている」という自覚がないことです。本書では、心が壊れてしまう前に現れる、いくつかのサインを挙げています。 * **体の異変:** よく眠れない、食欲がない、いつも体がだるい * **人間関係の異変:** ささいなことで人にイライラしてしまう、友人と会っても仕事の愚痴ばかり言っている * **行動の異変:** お酒やタバコの量が増えた、無性に甘いものをドカ食いしてしまう これらのサインに心当たりはありませんか? これらは、心が「もう限界だよ」と発しているSOS信号なのです。この信号を無視してさらに無理を続けると、やがて「うつ病」という最終形態に至ってしまうと、本書は警鐘を鳴らしています。 ## なぜ、私たちは「無理」をしてしまうのか では、なぜ私たちは自分を追い込んでしまうのでしょうか。その原因の一つは、「頑張っている自分が好き」だからだと本書は指摘します。 子供の頃は、努力すれば何でもできました。しかし、大人になると、努力だけでは超えられない壁にぶつかります。それなのに、「努力が足りないからだ」と自分を責め、過去の成功体験から抜け出せずに、無理を重ねてしまうのです。 ## 心の疲れをとるための、具体的な3つの技術 本書では、無理をせず、心の疲れを上手に取るための具体的な技術が紹介されています。 ### 1. 短期的な目標を追いかけない 日々の再生数や登録者数を追いかけるYouTuberが燃え尽きやすいように、目先の目標ばかりを追いかけている...

【書評】ブチ抜く力【与沢翼】

「秒速で1億稼ぐ男」として、かつて一世を風靡した与沢翼さん。正直、私の中では少し派手なイメージが先行していました。しかし、一度は無一文になりながらも、そこから総資産70億円を築き上げるまでに復活を遂げた彼の言葉には、想像を絶するほどの説得力と熱量が込められていました。 この「ブチ抜く力」という本は、そんな彼の成功哲学が凝縮された、まさに「劇薬」のような一冊です。 ## 成功の秘訣は「たった一つ」に魂を込めること 本書を貫く最も重要なメッセージは、「あれこれ手を出すな。たった一つに命を賭けろ」というものです。 私たちはつい、色々なことに興味を持ち、手を広げがちです。しかし、それでは結局どれも中途半端な「器用貧乏」で終わってしまう。与沢さんは、24時間そのことだけを考え続けるくらい、ストイックに一つのことを「ブチ抜く」ことで、初めて突き抜けた結果が出せるのだと断言します。 ## すべての物事には「センターピン」がある では、その「たった一つ」を、どうやって見つければいいのでしょうか。その答えが「センターピン」という考え方です。 ボウリングで、一番前のピン(センターピン)を倒せば、他のピンも連鎖的に倒れていくように、どんな物事にも「ここさえ押さえれば、うまくいく」という最も重要な一点が存在します。 例えば、与沢さんが実践したダイエット。そのセンターピンは「食事から炭水化物を抜くこと」でした。彼は、運動よりも何よりも、まず食事制限というセンターピンに集中したからこそ、短期間で劇的な成果を出すことができたのです。 「これがセンターピンではないか?」と仮説を立て、まず3週間、徹底的に試してみる。その実行力こそが、彼が最速で結果を出し続ける秘訣なのだと感じました。 ## 群れるな。これからは「個人の時代」だ かつて多くの社員を抱える会社の社長だった与沢さんは、意外にも「一人でビジネスをする方が、圧倒的にリスクが少なく、速い」と結論づけています。 人を雇えば、給料や人間関係、裏切りのリスクが常につきまといます。ナポレオンの「真に恐れるべきは有能な敵ではなく、無能な味方である」という言葉が、胸に突き刺さりました。 YouTubeやSNSの普及により、個人が活躍できる舞台は整っています。会社に依存する生き方は、もはや安定とは言えません。「副業禁止でも、こっそり...

【書評】できる男は超少食【船瀬俊介】

「仕事で成果を出すには、まず1日3食しっかり食べることだ!」 私も、ずっとそう教えられてきました。特に昼食後は、満腹感と眠気で仕事のパフォーマンスが落ちてしまうことに悩んでいました。そんな時、常識を覆すようなタイトルの本に出会いました。それが、船瀬俊介さんの「できる男は超少食」です。 タモリさん、ビートたけしさん、オバマ元大統領など、世の中で「できる」と言われる人たちに、実は「少食」な人が多いという事実に、私はまず驚かされました。本書は、その理由と、私たちが「少食」から得られる驚くべきメリットを、分かりやすく解説してくれます。 ## なぜ「少食」だと、仕事のパフォーマンスが上がるのか? では、食べる量を減らすと、具体的にどんないいことがあるのでしょうか。本書が挙げる主なメリットは3つあります。 ### 1. 脳がスッキリして「集中力」がアップする 私たちが普段口にしている食事には、残念ながら食品添加物や農薬などの毒素が、わずかに含まれているそうです。食べる量を減らす、つまり「プチ断食」をすることで、これらの毒素が体外に排出され、脳がクリアな状態になるというのです。昼食後に頭がボーッとしてしまうのは、消化にエネルギーが使われているだけでなく、こうした毒素の影響もあったのかもしれません。 ### 2. 消化のエネルギーを節約し、「疲れにくく」なる 実は、私たちが食事を消化するために使うエネルギーは、なんと「フルマラソン」を走るのに匹敵するほどだそうです。これには本当に驚きました。食べる量を減らせば、この膨大なエネルギーを節約でき、その分、体が疲れにくくなるというわけです。節約したエネルギーは、体の修復や老化防止にも使われるとのこと。まさに一石二鳥ですね。 ### 3. スリムな体型を維持できる 少食を続けると、体は少ないエネルギーでも活動できる「エコな体」に変わっていくそうです。ただガリガリに痩せるのではなく、引き締まったスリムな体型を維持できるようになると言います。筋トレと組み合わせれば、「細マッチョ」も夢ではないかもしれません。 ## 無理なく始める「プチ断食」の方法 いきなり1日1食にするのは、ハードルが高いですよね。本書では、無理なく始められる段階的な方法が紹介されています。 1. **まずは「朝食抜き」からスタート。** これで1日...

【書評】生きがいについて【神谷美恵子】

「なんのために、自分は生きているんだろう…」 忙しい毎日の中で、ふと、そんな虚しい気持ちに襲われることはありませんか? 私も、時々、自分の人生の意味を見失いそうになることがあります。そんな時に手に取ったのが、神谷美恵子さんの名著「生きがいについて」でした。 この本は、私たちが「生き生きと」生きていくために、何が本当に必要なのかを、優しく、そして深く教えてくれます。 ## あなたの「生きがい」は何ですか? 本書によれば、「生きがい」とは、心の底から喜びが湧き上がってくるような感覚のことだと言います。そして、生きがいを感じている人は、他人への妬みや恨みがなくなり、自然と心に余裕が生まれるそうです。 では、その「生きがい」は、一体どこからやってくるのでしょうか。本書は、その源となる5つの要素を挙げています。 ### 1. 「ただ、やりたいからやる」こと 子供が夢中で砂遊びをするように、お金になるとか、何かの役に立つとか、そんな理屈は抜きにして、ただ純粋に「やりたい!」と思えること。それが生きがいの原点です。私にとって、それは何だろう?と、改めて自分に問いかけたくなりました。 ### 2. 「未来」に希望を持っていること 今はどんなに辛くても、「未来はもっと良くなるはずだ」という希望があれば、人は前を向いて歩いていけます。この仕事を続けていれば、いつか認められるかもしれない。この勉強を続ければ、夢が叶うかもしれない。そんな未来への期待が、心に張りを与えてくれるのです。 ### 3. 「誰かに必要とされている」と感じること 仕事でも、家庭でも、ほんの些細なことでも、「自分は誰かの役に立っている」「誰かに必要とされている」という感覚は、生きがいを支える大きな柱になります。定年退職した方が急に元気をなくしてしまうのも、この「必要とされている感覚」を失ってしまうことが一因なのかもしれません。 ### 4. 「これをやるために生まれてきた」という使命感 「自分には、これをやるべき使命があるんだ」と信じられるものがある人は、強い生きがいを感じることができます。それは、イチロー選手にとっての野球のように、どんな困難があっても揺るがない、人生の核となるものです。 ### 5. 「変化と成長」を感じられること 昨日できなかったことが、今日できるようになった。新し...

【書評】「後回し」にしない技術【イ・ミンギュ】

「明日からやろう…」 「まだ締め切りまで時間があるから大丈夫…」 やらなければいけないことがあるのに、ついつい後回しにしてしまい、後で後悔する。私にとって、これは永遠の課題でした。「自分はなんて意志が弱いんだ…」と、何度自分を責めたことか分かりません。 しかし、イ・ミンギュ先生の著書「『後回し』にしない技術」を読んで、その考えは大きく変わりました。後回しにしてしまうのは、意志の弱さが原因ではなく、単に「後回しにしないための『技術』を知らないだけ」だったのです。 ## 実行力は「才能」ではなく「技術」である 本書が教えてくれる最も重要なことは、実行力は生まれつきの才能ではなく、練習すれば誰でも身につけられる「技術」だということです。この言葉に、私はどれだけ救われたことでしょう。 どんなに素晴らしいアイデアも、実行しなければ「ゼロ」です。本書は、その実行力を高めるための具体的な3つのステップを教えてくれます。 ## ステップ1:決心する段階 まず、何かを始めると「決心する」段階でのコツです。 ### 成功した姿だけでなく、「困難」もイメージする 「こうなれたらいいな」と成功した自分を想像するのは楽しいですが、それだけではダメだと言います。むしろ、その目標達成の過程で「どんな壁にぶつかるか」を具体的に予測し、その対策を考えておくことの方が、挫折を防ぐためには重要なのです。 ### スケジュールは「逆算」で立てる 「3日後にイラストを完成させる」という目標なら、そこから逆算して「3日目:色塗り」「2日目:ペン入れ」「1日目:下書き」と計画を立てる。こうすることで、今やるべきことが明確になり、「まだ時間があるから」という言い訳ができなくなります。 ### 目標を「公開宣言」する! 「今月中に5kg痩せます!」と、友達やSNSで宣言してしまうのも非常に効果的です。一度公言すると、「やらなきゃ恥ずかしい」という気持ちが働き、自分を追い込むことができます。さらに「できなかったら1万円奢る!」といった罰ゲームを設定すると、効果は絶大だそうです。 ## ステップ2:実行する段階 次に行動を「実行する」段階でのコツです。 ### とにかく「最初の1%」に全力を注ぐ やる気が出ない時でも、「嫌になったらやめてもいいから、とりあえず5分だけやってみよう」と、...

【書評】自分は自分、バカはバカ。 他人に振り回されない一人勝ちメンタル術【ひろゆき】

職場や学校に、なぜかいつも突っかかってくる人、理不尽な要求をしてくる人…あなたの周りにも、そんな「バカ」な人、いませんか? 私はこれまで、そんな人たちにいちいち腹を立てたり、落ち込んだりして、無駄なエネルギーを消耗してきました。でも、ひろゆきさんの著書「自分は自分、バカはバカ。」を読んで、そんな悩みは、考え方を少し変えるだけですごく楽になるんだと気づかされました。 ## 最強のメンタルは「他人を見下す」ことから始まる? 本書を読んで、まず「なるほど!」と思ったのが、ひろゆきさんのメンタルの強さの秘訣です。それは、基本的人間関係を「見下しモード」で眺めることだというのです。 例えば、道を歩いていて犬に吠えられても、いちいち腹を立てる人はいませんよね。「ああ、犬が吠えてるな」くらいにしか思わないはずです。それと同じで、変な人に絡まれても「頭の悪い人が何か言ってるな。まあ、仕方ないか」と心の中で見下してしまえば、全く気にならなくなるというのです。 これは、一見すると性格が悪く聞こえるかもしれません。でも、自分の心の平穏を保つためには、非常に有効な自己防衛術なのだと、私は感じました。 ## 厄介な人付き合いをかわす、ずる賢いテクニック 本書には、面倒な人との関わりを避けるための、すぐに使える具体的なテクニックも満載です。 ### 嫌な誘いは「おごりですか?」で撃退! 行きたくない飲み会などに誘われたら、笑顔で「おごりですか?」と聞いてみる。これで、相手は「こいつを誘うと金がかかるな」と思い、次から誘われにくくなるそうです。もし本当におごってくれるなら、食事代だと思って割り切り、高いものを飲み食いすればいい、という割り切り方が、いかにもひろゆきさんらしいですよね。 ### 断るときは「理由」を言わない 何かを断る時、つい「〇〇なので、すみません…」と理由を言いがちですが、それが間違いのもと。理由を言うと、相手に「じゃあ、こうすればいいよね?」と付け入る隙を与えてしまいます。「無理です」「無理なものは無理なんです」と、理由を言わずにきっぱり断ることが、スムーズに関係を断つコツだそうです。 ## 他人にも、自分にも、「期待しない」 私がこの本で最も救われたのは、「期待しない」という考え方です。私たちは、無意識のうちに他人に「こうしてくれるはずだ」と期待し...